近年、巧妙化するサイバー犯罪や不正アクセスによる被害が増加し続けています。企業やサービス提供者にとって、セキュリティ対策の強化は緊急の課題です。
このような状況下で、注目を集めているのがSMS(ショートメッセージサービス)を利用した本人確認です。SMSは確実性と利便性の高さから、多要素認証やパスワードレス認証の手段として再評価されています。
本記事では、なぜ今、SMSによる本人確認が注目されているのかといった背景から、導入すべき理由や具体的な方法、そして導入後に効果を最大化するための運用の秘訣まで、わかりやすく解説します。
SMS認証の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
なぜ今、本人確認にSMSが選ばれているのか?注目される3つの背景
オンラインサービスの利用が日常化する一方で、ユーザーや企業を標的としたサイバー攻撃も高度化・巧妙化しています。ヒューマンエラーや脆弱性が大きなトラブルを引き起こす現代では、従来の認証方法だけではセキュリティの確保が難しくなりました。
そこで今、本人確認の手段として注目を集めているのが、携帯電話と共に歴史を歩んできたSMSです。本章では、本人確認にSMSが選ばれる理由を、時代背景と共にご紹介します。
サイバー犯罪の高度化と不正アクセス被害の急増
サイバー犯罪は年々高度化し、件数も増加しています。悪意のあるソフトウェアやフィッシング詐欺、違法な取引などで取得した個人情報を使った不正アクセスの被害は後を絶ちません。総務省の発表によれば、サイバー攻撃関連の通信数は2015年から2023年の8年間で9.8倍に増加しています。
サイバー攻撃による不正アクセスは顧客の不利益につながるだけでなく、企業の信用も失墜させる可能性があるため、早急な対策が必要です。しかし、大規模な対策には多額の費用と時間がかかります。そこで、不正アクセスを抑制でき、かつ導入が比較的容易な認証方法として、SMSが注目されています。
なお、ネットでの本人確認の危険性と、対策については以下の記事で解説しています。危険性への理解を深めたい方はぜひご覧ください。
【関連記事】ネット本人確認の5つの危険性とその回避法|eKYC+SMS認証が最適解な理由とは?
パスワード認証の限界と多要素認証へのニーズ高まり
これまで主流であったIDとパスワードを使った認証は、近年その限界が明らかになっています。以前は、複雑なパスワードだけでも一定のセキュリティを保てていました。
しかし、流出した情報を使った「パスワードリスト攻撃」や、文字の組み合わせを機械的に試す「総当たり攻撃」の技術が進化したことで、不正アクセスを防ぐのが難しくなっています。
実際に独立行政法人情報処理推進機構(IPA)※にも、サイバー攻撃によりパスワードを突破されたとの報告が2022年には54件、2023年には79件、2024年には18件寄せられています。
こうした状況で注目されているのが、IDとパスワードの認証に別の要素を組み合わせる「多要素認証」です。多要素認証を導入することで、パスワードが突破された場合でも不正アクセスのリスクを軽減できます。電話番号を使ったSMS認証は、手軽に多要素認証を実現できる方法として注目されています。
※IT技術の推進を目的とする経済産業省所管の公的機関
参照:コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況【2024年(1月~12月)】
悪意あるユーザー・ボットによる不正アカウント作成の増加
近年、「悪意あるユーザー」や巧妙な「ボット:自動的にタスクを実行するソフトウェアプログラム」などによる、不正アカウント作成が多くのサービスで深刻化しています。
単なるサービスの不正利用に留まらず、レビュー操作や攻撃の踏み台、スパム送信などに悪用されるケースが後を絶ちません。特にAIや自動化ツールで従来の認証を突破し、大量の偽アカウントを短時間で生成する手口は大きな脅威です。
悪意あるユーザーやボットによる不正行為は、サービス提供者だけでなく、顧客にも不利益をもたらします。このような状況において、SMS本人確認は有効な防衛策です。実在する携帯電話番号の所持を必須とするため、ボットによる大量作成が格段に難しく、不正アカウント作成の防止に貢献します。
本人確認ツールとしてのSMSの優位性と有効性

多くの企業がSMSを選ぶ理由は、時代背景だけではありません。SMSは本人確認のツールとして、優れた特長と高い有効性を持っていることも、選ばれる大きな要因です。
ここでは、SMSが本人確認ツールとして優れている理由と、その有効性について解説します。
なお、SMS認証の詳細、導入メリットについては以下の記事で解説しているので、知識を深めたい方はぜひご覧ください。
【関連記事】SMS認証とは?導入すべき理由と仕組み┃メリット・デメリットを徹底解説!
携帯電話番号という「所持情報」による本人認証が可能
SMSでは、ユーザーが保有する携帯電話番号を利用して本人確認が可能です。IDやパスワードといった「知識情報」に加え、ユーザー自身の携帯電話という「所持しているモノ」を使って認証を行うため、セキュリティの強度が向上します。これは、多要素認証の一つとしても有効です。
仮にIDやパスワードが漏えいした場合でも、SMSを多要素認証の一つとして設定していれば、不正ログインを効果的に防止できます。これは、攻撃者が「知識情報」であるIDやパスワードを入手できたとしても、ユーザーが所有する携帯電話という「所持情報」まで同時に手に入れることは困難だからです。
SMS認証は、こうした信頼性の高い所持情報を活用することで、不正アクセスのリスクを大幅に軽減できる点が大きな強みです。
利便性の高いパスワードレス認証への対応
SMSは、パスワードを覚えたり入力したりする必要がない「パスワードレス認証」にも対応しています。パスワードレス認証とは、パスワードを使わずに、生体認証や所持情報などを利用して本人確認を行う方法です。これらの方法は複製や偽造が難しいため、より安全性の高いアカウント運用が可能です。
パスワードを使わない「パスワードレス認証」としてSMSを導入すれば、ユーザーはIDや電話番号を入力し、SMSで届いた認証コードを入力するだけでログインできるようになります。これにより、パスワードの記憶や定期的な変更といったユーザーの負担が減るだけでなく、使い回しや漏えいによるセキュリティリスクも大幅に軽減できます。
ユーザー負担の軽減とCX向上
SMSは新しいアプリのインストールや複雑な設定が不要なツールです。さらに、認証情報が記載されたメッセージの確認が容易であり、OSによる認証コードの自動入力にも対応しているため、顧客体験(CX)の向上に大きく貢献します。
また、電話認証のように時間や手間がかからず、SMSの受信には料金が発生しない点も特徴です。SMSはセキュリティを高めるだけでなく、認証手続きの煩雑さによるユーザー離れも防ぐことができる有効なツールです。
認証コードの高速かつ確実な伝達が可能
SMSは、大手携帯電話キャリアの電話回線を使用しているため、スパム判定や遅延のリスクが少なく、認証コードの迅速かつ確実な伝達が可能です。加えて、回線には大手キャリアによる高度なセキュリティ対策が施されており、機密性が求められる認証コードも安全に届けられます。
また、多くのモバイルデバイスではSMS受信時にプッシュ通知が表示されるため、ユーザーは認証コードの到着を即座に認識できます。視覚・聴覚的な通知が素早く届くことで、ユーザーは待ち時間のストレスを感じることなく、本人確認のステップを完了させることが可能です。
リアルタイム性と即時性で迅速な認証を実現
高速かつ確実な伝達やOSの自動入力機能により、迅速な認証が可能であることもSMSのメリットです。認証プロセス全体が円滑に進むため、ユーザーのアクションから認証完了までに要する時間は大幅に短縮されます。
タイムラグを最小限に抑えた認証プロセスは、オンラインイベントへの参加や金融取引の最終承認など、スムーズな進行が重要な場面で特に有用です。煩雑な操作による顧客体験の低下や、利益・時間の損失を防ぐことができるため、サービスのコンバージョン率や顧客満足度の向上にもつながります。
モバイルデバイスとの高い親和性
SMSはスマートフォンやフィーチャーフォンといった、モバイルデバイスと高い親和性があります。その理由は、いずれのデバイスにも、SMSの送受信機能が標準搭載されているからです。アプリのインストールや複雑な設定も不要なため、どのようなユーザーでもスムーズに認証コードを受信できます。
また、先述の通りスマートフォンであれば、OSによる認証コードの自動入力機能も利用可能です。このように、モバイルファーストの時代において、ほぼすべてのモバイルデバイスと高い親和性を有することは、SMSの大きな強みです。
導入コストが低く他システムとの連携も容易
SMSは専用のハードウェアの用意や大規模なシステム・アプリの開発、サーバー構築が基本的に不要です。導入コストが低いため、リソースが限られている企業でも比較的容易に導入できます。
API連携機能を活用すれば、他システムとの連携が可能なこともSMSの特徴です。多くのシステムとスムーズに連携できるため、大規模なシステム改修や長期間の開発も必要ありません。導入のコストや手間を抑えつつ、効果的なセキュリティ対策を講じられる点はSMSの大きなメリットです。
SMS認証の強みとは?主要な本人確認方法との比較

本人確認の手段はSMS認証だけではありません。他にも、ICカードやワンタイムパスワードといった「所持情報」や、指紋・顔認証などの「生体情報」を活用した認証方法が存在します。
その中でSMS認証が多くの企業に選ばれているのは、コスト・導入のしやすさ・ユーザーの利便性といった点で、他の手段にないメリットがあるためです。
本章では、代表的な本人確認手段の特徴を整理し、それらと比較したときに明らかになるSMS認証ならではの強みをわかりやすく解説します。
メール認証| 迷惑フォルダ振り分けと不正アクセスのリスク
メール認証とは登録されたメールアドレス宛に認証コードを送信し、そのコードを入力することで本人確認を行う方法です。広く普及している認証方法ですが、いくつかの課題があります。
1点目が、迷惑フォルダに振り分けられてしまうリスクです。迷惑フォルダに格納されると、ユーザーが認証コードに気づかない、確認に手間がかかる事態となりスムーズに認証を進められません。
また、メールアカウントそのものに不正アクセスのリスクがある点もデメリットです。仮に、利用サービスとメールアカウントのID・パスワードが同時に流出すると、簡単にセキュリティを突破されます。
SMSは信頼性の高い回線を使うため、迷惑フォルダに振り分けられにくく、また情報流出による不正アクセスのリスクも低いです。
アプリ認証|インストールの手間と利便性に課題
アプリ認証は、アプリが生成する認証コードを入力することで本人確認を行う方法です。セキュリティ強度は高い一方で、ユーザーにとっては利便性の面に課題があります。
一番の課題となるのが、インストールが必要な点です。日常的に利用していれば問題ありませんが、新たにインストールが必要となる場合は、ユーザー体験の低下につながります。
また、機種変更時に再度設定が必要、フィーチャーフォンに非対応な点もデメリットです。一方、SMSはインストールや設定が不要であり、フィーチャーフォンでも問題なく受信できます。
生体認証|デバイス依存の問題
生体認証は指紋や顔などの生体情報を使い、本人確認を行う方法です。手軽に認証できるため利便性は高い一方で、認証の実施には対応デバイスが必須となります。現在では多くのデバイスが対応しているものの、全ユーザーをカバーできない点はデメリットと言えます。
また、指紋センサーやカメラに汚れがあったり、指が濡れていたりするとスムーズに認証できないこともデメリットです。さらに、認証の精度もデバイスによって異なります。
SMSは、ほぼすべてのスマートフォンとフィーチャーフォンに対応しています。認証も、メッセージに記載された認証コードを入力するだけなので、番号を正しく入力すれば認証エラーが起こりにくいというメリットがあります。
セキュリティトークン・マトリクス認証|導入コストに課題
セキュリティトークンは専用ハードウェア(トークン)のワンタイムパスワード、マトリクス認証は手元のマトリクス表から指定された位置の文字を入力して認証を行う方法です。どちらもセキュリティ強度は高いものの、導入コストが課題となります。
物理的な品物の用意と配布が必要となるため、ユーザーの新規契約時やシステムの導入時に多くのコストが発生します。そのため、導入コストや運用の手間を抑えたい場面では、やや導入しにくいです。また、スマートフォンやパソコン上で認証コードを取得できない、管理が面倒といったユーザー側の利便性に関するデメリットもあります。
一方、SMSは送信サービスを利用すれば、比較的低コストで導入できます。また、スマートフォン上に認証コードが表示されるため、ユーザー側の利便性も高いです。
IVR認証|導入コスト・通信コストの存在と利便性の限界
IVR(自動音声応答)認証は、電話回線を利用して音声で認証コードを伝え、ユーザーがそれを入力することで本人確認を行う方法です。SMSと同様に所持情報を利用するため、一定のセキュリティを確保できます。しかし、システムの構築やサービス利用に関する費用が発生するほか、運用には通信コストが発生します。
また、ユーザーの操作が煩雑である点も課題です。電話をかけたり、ガイダンスを聞いたりする必要があるため、スムーズな認証はできません。固定電話での認証にもメリットはあるものの、スマートフォンユーザーが主な対象であれば、利便性とコスト面からSMSの方が適しています。
SMSを使った本人確認の具体的な流れ・仕組み
SMSを利用した本人確認は、いくつかのステップを経て行われます。
ここでは、認証コードがユーザーに送られ、システムがそれを検証するまでの基本的な流れと仕組みについて解説します。
認証コード付きSMSの送信
SMSを使った本人確認の最初のステップは、認証コードが記載されたメッセージの送信です。システム上の流れとしては以下の通りとなります。
- ユーザーによるログインや会員登録の操作
- 企業システムが操作の情報を受け取る
- 企業システムが認証コードを生成
- 企業システムと連携されたSMS配信サービスが認証コード付きSMSを作成
- SMS配信サービスよりメッセージが送信される
なお、認証コードはシステムによって自動生成されます。認証コードには有効期限が設定されており、期限を過ぎた場合はログインや認証ができません。
ユーザーによるコード入力とサーバーでの照合
次は、ユーザーによるコード入力と、サーバーでの照合を行うステップです。ユーザーは受信したSMSに記載された認証コードを、Webサイトやアプリの指定された入力フィールドに入力します。入力された認証コードについては、リアルタイムでサーバーに送信されます。
そして、サーバー側でシステムによる認証コードの照合が行われ、有効期限内かつ電話番号と紐づいた認証コードが入力されていたら本人確認は成功です。仮に認証コードが間違っていたり、有効期限が切れていたりすると、認証は失敗となります。
認証結果の提示・リトライの送信
照合の次に行われるのが、システムによる認証結果の提示です。認証が成功した場合は、サービスへのアクセス許可が下り、ユーザーは目的の操作を続行できます。
失敗した場合はエラーメッセージが表示され、サービスへのアクセスが拒否されます。ただし、再送(リトライ)操作を行い、正しい認証コードを入力すればログインが可能です。
SMSによる本人確認プロセス
SMSを活用した本人確認では、ユーザーの携帯電話番号にSMSを送信し、その内容をユーザー自身が入力・確認することで本人性を検証します。具体的な流れは以下の通りです。
- ID・パスワードの入力(初期認証):ユーザーがIDやパスワードなどの「知識情報」を入力し、一次認証を実施
- 認証コードのSMS送信:認証が進むと、システムからユーザーの携帯電話番号宛に、使い捨ての認証コード(ワンタイムパスワード)がSMSで送信される
- ユーザーによるコード入力:ユーザーはSMSで受け取ったコードを画面に入力
- コードの照合と本人確認の完了:入力されたコードがシステムと一致すれば、本人確認が完了し、次の操作やサービスの利用が許可される
SMSが届かない、認証コードが間違っているなどのトラブルが発生した場合は、ユーザーによる「再送信」や「再入力」操作が基本的な対応手段となります。システム側では、再送信可能回数の制限や有効期限の設定、ログの記録などによりセキュリティと利便性のバランスを取ることが求められます。
SMS本人確認システムの具体的な導入ステップ

SMS本人確認システムを自社のサービスに導入する際には、計画的にステップを踏んで進めることで、選定から運用までのプロセスをスムーズに進められ、システムの効果も最大限に引き出せます。
本章では、要件定義から本格運用開始までの具体的な導入ステップを解説します。
要件定義とセキュリティ要件整理
SMSを活用した本人確認システムを導入する前に、必ず行っておきたいのが要件定義です。本ステップでは、自社のニーズを明確にし、システムに求める機能や性能を定めていきます。実施する取り組みは以下の3つです。
- 導入目的を明確化する:顧客への安心の提供、不正アクセス対策、パスワードレス認証の導入など
- 機能要件を定義する:システムに必要な機能を洗い出す
- 非機能要件を定義する:システムの信頼性や性能、求めるセキュリティレベルなどを考える
それぞれの作業が終わったら、各要件を文書にまとめます。その後、関係者に共有し、合意が得られれば要件定義は完了です。
SMS配信サービスの選定
次に、要件定義で明確になった要件を満たすSMS配信サービスを選定します。SMS配信サービスは、サービスによって到達率やセキュリティ、サポート体制などが異なります。快適かつ安全に利用するためにも、選定の際には時間をかけて確認し、自社に合ったサービスを選びましょう。
SMS配信サービスを選定する際に意識したいポイントは以下の通りです。
| ポイント | 詳細 |
| 到達率 | メッセージが確実にユーザーに届くかの指標で、国内直収接続が高く、国際網接続は若干低い傾向がある |
| 機能 | 必要な機能を備えているか(URLの自動生成機能、到達・開封状況の分析機能など) |
| API連携の可否 | 既存システムとの連携に必要となるため、対応していることが望ましい |
| セキュリティ | セキュリティ対策は万全か(閲覧・編集権限の管理機能の有無、ISMS認証の取得など) |
| サポート体制 | 導入支援、運用サポートが充実しているか |
| 導入実績 | 導入実績は豊富か、認証分野での実績はあるかなどを確認 |
SMS認証サービスの概要や選び方については、以下で詳しく解説しています。サービスへの理解を深めたい方はぜひご覧ください。
【関連記事】SMS認証サービスとは?メリットや活用シーンを解説!主要サービスも比較
システム開発とSMS API連携の実装
SMS配信サービスを選定し、導入を決定したら次は、システム開発とSMS API連携の実装です。このステップでは、既存システムとSMS配信サービスを連携させるための開発と、実際に連携させる作業を行います。
作業は、自社や外部のエンジニアに依頼するのが一般的です。また、SMS配信サービスの提供会社が導入をサポートしてくれる場合もあるので、自社にエンジニアがいない場合は一度相談してみましょう。
試験運用の実施・問題点の解決
開発の次は、試験運用と動作確認を実施するステップです。本ステップでは実際にSMSを送信しながら、認証フローが正常に機能するか、SMSの送信エラーが発生しないかなどを検証します。試験運用で判明した問題点や改善点については、本格運用までに対応し、システムの品質を高めます。
なお、問題・課題によっては修正に時間がかかる場合もある点には注意しましょう。導入の最終段階ではありますが、柔軟に対応するためにも余裕を持ったスケジュールにすることをおすすめします。
本格運用開始と運用監視体制の構築
試験運用を経てシステムの品質が確認できたら、いよいよ本格運用を開始します。しかし、SMSでの本人確認システムは、導入して終わりではありません。安定したサービス提供とセキュリティレベルを維持するためには、継続的な運用監視体制の構築が必要です。
具体的にはSMSの送信成功率や遅延状況、認証の成功率や失敗率のモニタリング、エラーログや不正アクセス試行ログの定期的な確認などを行う体制を築く必要があります。また、万が一障害が発生した場合に備えて、迅速な復旧手順や問題発生時の連絡・対応プロセスを確立しておくことも重要です。
SMS本人確認の効果を最大化するための5つの秘訣
SMS本人確認システムは、導入しただけでは十分な効果を発揮できない場合があります。安定した運用、スムーズなユーザー体験、そして高いセキュリティを維持するためには、「正しい使い方」と「運用の工夫」が欠かせません。
そこで本章では、SMSによる本人確認の効果を最大限に引き出すための5つの秘訣をご紹介します。導入前に知っておくことで、トラブルを未然に防ぎ、ユーザーにも信頼される仕組みを構築できます。
国内直収のSMS配信サービスで到達率と信頼性を最大化
認証コードを送るSMS配信サービスは、高い到達率と信頼性を備えていることが望ましいです。仮に到達率・信頼性の低いサービスを選ぶと、認証コードが届かない、SMSがスパム判定されるなどのトラブルが起こります。
認証コード送信に利用するSMS配信は、国内の携帯電話キャリアの回線と直接接続する「国内直収」のサービスがおすすめです。国内直収であれば回線の信頼性が高いため、スパム判定のリスクを軽減できます。結果として到達率も高まり、SMSでの本人確認の効果を最大化できるのです。
国内直収については、こちらの記事で詳しく解説しているので、仕組みや活用事例を知りたい方はぜひ参照してみてください。
【関連記事】国内直収でSMS配信を効率化!キャリア直接接続のメリット・活用事例を徹底解説
送信元番号公開・送信元名表示を活用し安心を提供する
ユーザーへの安心を提供したいなら、送信元の電話番号を公開する「送信元番号公開」の実施が効果的です。Webページ上に送信元の電話番号を公開し、ユーザーに確認を促せばSMSを安心して受信してもらえます。番号の正否も判断しやすくなるため、フィッシング詐欺やなりすましによる被害も防止できます。
また、SMSの送り元の部分に電話番号や名称を表示させる「送信元名表示」の活用も効果的です。送り元の番号や名前が表示されるため、ユーザーはどこからの送信かをスムーズに判断できます。送信元番号公開と併用することで、さらなる安心と安全を提供できる点も特徴です。
認証コードの有効期限は安全性と利便性のバランスで設定
認証コードの有効期限は、安全性と利便性の両方に影響します。短すぎると認証前に期限切れとなり利便性が低下し、長すぎると不正利用のリスクが高まります。そのため、有効期限は安全性と利便性のバランスを考慮して設定しましょう。
有効期限の時間については5分〜10分程度に設定するのが一般的です。ただし、サービスの特性やユーザーの利用状況に合わせて調整することが推奨されます。金融サービスのような万全のセキュリティが求められるサービスの場合は5分、一般的なサービスなら10分を目安にするのがおすすめです。
迷惑SMS・スパム判定リスクを低減させる施策を実施
スパム判定リスクの低いSMSですが、ユーザー側でのスパム報告や不適切な運用により迷惑SMSやスパム判定される場合もあります。一度迷惑SMSと判定されると、ユーザーにSMSが届きにくくなるため、十分な対策が必要です。具体的には、以下のような施策が有効です。
- SMSの送信内容を最適化する:認証コードをわかりやすい位置に記載する、不要な文章は入れないなど
- 短縮URLの使用は極力避け、信頼できるリンクを表示:ユーザーに安心感を与えるためには、自社名やブランドを含むドメインを公開する
- 広告SMSは「事前同意」と「拒否方法の明示」が必須:お知らせや広告を送る際は事前の同意取得と、送信拒否方法の提示を徹底する
各施策を実施することで、迷惑SMS・スパムと判定されるリスクを低減し、SMSの到達率を維持できます。
障害への迅速な対応が可能な体制を構築する
SMS配信サービスや自社のシステムは、どれだけ費用や手間をかけても障害が起こる確率をゼロにはできません。頻繁に起こるものではありませんが、障害時にユーザーの利便性を損なわないためにも、迅速に対応できる体制を構築しておきましょう。
具体的には以下のフローを素早く実施できる体制を構築します。
- 障害の検出:ユーザー報告やシステム検知により障害を検出し、識別や記録を行う
- 障害の分類と優先度の設定:分類を行った上で優先度を設定する
- 初期診断:サービスデスクによる初期対応、問題の特定
- エスカレーション:状況に応じて、上位のサポートやエンジニアに引き継ぐ
- 解決・復旧:問題を解決し、システムを復旧させる
また、SMS配信サービスの提供事業者との連携も重要です。円滑にやり取りを行うためにも、提供者との連絡を行う人材は事前に決めておきましょう。復旧後は、原因の究明を行い、再発防止策を実施することで、より万全な体制となります。
実際に効果を上げたSMS本人確認の活用事例
SMSを運用する前にぜひ知っておきたいのが実際にビジネスで活用され、効果を上げた事例です。成功事例を把握し、利用イメージを具体化することで、より効果的な運用が可能となります。
以下では、SMSを導入しセキュリティ強化や顧客満足度の向上を実現した事例をご紹介します。
【金融業界】セキュリティと顧客体験(UX)の向上を実現
最初にご紹介するのは、金融機関向けに本人認証サービスを提供する企業の事例です。同社では、アカウント作成時にSMS認証を導入していたものの、到達率の低さやアカウント作成途中でのユーザー離脱が課題となっていました。
そこで、高到達率のSMS配信サービスに切り替えた結果、アカウント作成時の離脱率を33%改善しています。従来と同等のセキュリティレベルを維持しつつ、ユーザー体験(UX)の向上にもつなげることに成功しました。
これは、SMSの配信品質がUXや成果に直結することを示す代表的な成功例と言えるでしょう。
【エンタメ業界】確実な本人認証で不正利用を防止
オンラインゲームセンターを運営するE社では、複数アカウントの作成による不正行為を防止する手段を探していました。手段を模索する中、複数所持が難しい電話番号を活用するSMSに目をつけます。
早速同社は、SMS配信サービスを新規会員登録時の本人確認に導入します。到達率の高いサービスを選ぶことで、利便性を保ったまま確実な本人確認を可能としたのです。また、現在はログイン時の追加認証としても利用している他、プロモーションやお知らせへの活用も検討しているそうです。
【建設業界】社内共有サイトのセキュリティ強化に活用
次にご紹介するのは、総合建設業を営むO社の事例です。同社は、社内共有サイトにアクセスするためのパスワードとIDの漏えいリスクを解消するため、SMS配信サービスの導入を決めます。
SMS配信サービスを導入し、ログイン時の本人確認に活用することで、強固なセキュリティを実現しています。また、高い到達率を活かし、緊急時の自動メッセージ送信、手動でのメッセージ送信にも活用しているとのことです。
【Webサービス業界】悪質アカウント対策として活用
Webサイト運営に関わるサービスを提供する事業者の事例です。この企業は、サービスの拡大に伴って増加している、悪質なアカウントの存在に頭を悩ませていました。
そこで同社は、SMS配信サービスを使って本人確認を行うシステムを導入します。特定の取引の際にSMS認証を実施する仕組みを構築することで、悪質アカウントの削減と安心して利用できる環境を実現しています。
本人確認の安全性強化には国内初の経済産業省認定SMSサービス「SMAPS」がおすすめ

認証情報の漏えいや不正アクセスが後を絶たない今、パスワードだけに頼った認証では企業も顧客も守りきれません。その対策として、今、注目を集めているのがSMSを活用した本人確認です。
中でも「SMAPS」は、経済産業省から正式に認定を受けた国内初のSMS送信サービスとして、信頼性・安全性の両面で高く評価されています。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得しており、すでに金融機関、自治体、EC事業者など450社以上の導入実績を誇ります。
高いカスタマイズ性、なりすまし対策、高到達率を実現する国内直収接続など、安全性と即達性を両立したSMS認証基盤の提供が可能です。
また、「SMAPS」ではSMSの不正利用を防ぐための取り組みとして、発信元法人名・送信元番号・記載URLのドメイン情報をすべて公開しています。これにより、受信者側でもSMSの信頼性を容易に確認できる仕組みを提供し、安全性をさらに高めています。
機能面だけでなく、信頼性やセキュリティにも優れたSMS認証基盤をお探しなら、「SMAPS」の導入をぜひご検討ください。SMSでの本人確認を、より安全・確実にサポートします。
【SMAPS 導入事例:金融業・株式会社 クレディセゾン様】セキュリティと利便性が両立した不正利用対策を確立。SMSによる利用通知が欠かせない存在に。
まとめ:SMSを使った本人確認で安心・安全なサービス提供を実現しよう

サイバー犯罪の高度化が進む現代において、SMS本人確認は企業の信用と顧客の安全を守るための有効な手段です。
自社に合ったSMS配信ツールを選び、適切に運用することで、本人確認だけでなくサービス全体のセキュリティも高められます。安全性を強化することは、顧客に安心感を与え、信頼の獲得にもつながります。
顧客と良好な関係を築き、ビジネスの成長を加速させたい場合は、SMSを活用して本人確認プロセスを強化し、安心・安全なサービス提供を実現しましょう。
SMSを活用して、安心・安全な本人確認を実現したい方には、高い信頼性とセキュリティ体制を誇るSMS送信サービス「SMAPS」がおすすめです。国内キャリアと直収接続し、これまでに450社以上の企業・自治体で導入されており、業務用途でも安心してご利用いただけます。
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