LINX

2024.07.18

セキュリティと利便性が両立した不正利用対策を確立。SMSによる利用通知が欠かせない存在に。

株式会社 クレディセゾン

業種金融

プランLayer2

目的クレジットカードの不正利用対策

導入前の課題

不正利用の手口が巧妙化するなか、有人対応の省力化と顧客体験を損ねない不正対策が求められていた

導入後の効果

不正検知のレベルや利用内容に合わせてSMSで通知を行うことで、「セキュリティ」と「利便性」のバランスが取れた不正利用対策が可能に

【お話を伺った方】

株式会社 クレディセゾン プロセシング事業部
長曽我部さま

巧妙化する不正手口の対策を探して導入


クレディセゾン様ではSMAPSをどのような業務にご活用いただいていますか?


長曽我部:主にクレジットカードの不正利用対策の一環として活用しています。弊社の不正検知システムにおいて、不正の疑いが高いと判定された取引に対して、その利用内容がお客様自身のものであるかどうかを確認する手段になっています。


具体的には、該当取引についてお客様にSMSで通知し、実際にお客様の取引であったか否かというご回答を弊社側が受領するという使い方です。もし不正利用と判明した場合、自動でカードが停止する仕組みになっているため、その後連続して不正利用が起きたとしても、すぐに防げる仕組みになっています。


従来であれば、我々が一件ずつ電話でお客様に確認を取っていたのですが、SMAPSの導入により、そこにかけるコストが大幅に削減されました。


SMAPS導入の背景には、どのような課題があったのでしょうか?


長曽我部:カードの不正利用は傾向が急速に変化しており、2022年末頃からは業界全体で不正利用の発生額が増加しています。フィッシング詐欺の増加により、従来の対策の有効性が低下してきていることが大きな要因と考えられています。


以前であれば、「外国語などの混ざっている不審なメールは無視してください」が通用していたのですが、たとえばURLの遷移先のホームページが当社のサイトと瓜二つであるといったような巧妙さにより、騙されてしまうケースが増えてきました。


このようなフィッシング詐欺被害の拡大に比例して不正利用被害にあわれるお客様が増加したため、お客様への電話によるご利用内容確認が必要とされるケースが増加しました。


どのような経緯でSMAPSの導入に至りましたか?


長曽我部:我々が不正利用対策で重視しているのは「即時性」と「利便性」です。不正利用が疑われた際のお客様への通知手段として、SMSだけでなく、有名なコミュニケーションアプリや弊社の会員専用アプリ、簡易DMなど様々な手段を検討しました。しかし、コンバージョン率や到達率などの要素も考慮した結果、SMSを選択しました。


専用アプリをダウンロードしていただくのはひと手間かかりますし、その負担感は人それぞれ異なります。一方で、SMSの場合カード発行時にお客様から連絡先を取得しているため、携帯電話番号さえあればお客様への連絡が可能です。この点がSMSの最大の利点ですね。


実はもともと弊社では、引き落としができなかったお客様に対して、SMAPSを活用してご案内を通知していました。そのため、この活用の範囲を不正利用対策にも広げた形です。



他社サービスと比較をされたなかで、SMAPSをお選びいただいた理由について教えてください。


長曽我部:最終的にSMAPSを選択した理由は、機能面でのマッチング度合いや柔軟性が高かったからです。お客様への通知とそのレスポンスを受けて不正行為を即座に止められる利点があります。さらに、手動での一括送信機能や、ルール設定による手動送信と自動送信の連携機能など、他社サービスに比べて充実している点も魅力でした。


また、これは導入後の評価になりますが、弊社システム担当者からは、サポート担当者の献身的な対応とコミュニケーションの良さも支持されています。システムの要件書があれば基本的な内容は把握できますが、トラブルの原因は要件書の解釈や操作ミスにあることが多いです。そのため、しっかりとしたコミュニケーションと献身的なサポートはシステムの安定性にとって非常に重要です。


セキュリティと利便性が両立された不正対策に


ここからは、SMAPSの導入によってどのような効果があったかお伺いできますでしょうか。


長曽我部: 不正利用の手口が巧妙化した近年の不正利用対策において、SMSを活用したお客様への直接的な利用確認は、利便性を保ちながらできる不正利用対策として主たる対策のひとつになっています。


まず、SMAPS導入による大きなメリットのひとつは、担当者がひとりひとりのお客様へお電話をしていた従来の方法に比べて、大幅なコスト削減につながったことです。

不正利用対策は、多面的、重層的な対策が必要になるのですが、不正利用対策を強化することにより、EDP費、人件費などのランニングコストが増加します。SMSによる利用確認によって人件費削減に大きく貢献してくれています。


もうひとつは、SMSの「即時性」がお客様にもたらす安心感です。不正利用が疑われた際、即座にSMSによるお知らせが叶う点に関しては、お客様からも「安心できる」というお声をいただいています。

お客様にとっては、もし説明もなく突然カードが使えなくなったら、「なんで使えないんだろう?」と不満や不安を抱いてしまいますよね。それがたとえセキュリティ対策による措置だったとしても、お客様自身に「止まった理由」がわからなければ、顧客体験が損なわれてしまい、「使いづらいカード」と思われてしまいます。


しかし、カードの一時停止とともにSMSでの通知さえあれば、セキュリティ対策の一環で止まったのだとわかり安心につながりますし、顧客体験が損なわれることも防げます。



当初想定していなかったようなメリットは何かありましたか?


長曽我部:不正検知システムが作動したとき、すぐにカードを一時停止するとともにSMSを送り、本人利用であれば次回から使えるようにする。本当に不正であれば完全に止める。それが当初想定していたSMAPSの活用方法でした。


しかし近年、不正利用の巧妙化によって、たとえ一時的にではあれ、カード停止の判断をするのが難しいケースが増えてきました。

クレジットカードの利用を止めるというのは、非常に重たい判断なのです。お客様にとっては、重要な決済の場面で影響が出てしまう可能性があるためです。たとえば、ライブチケットや航空券や限定商品などを購入する場合、その瞬間の決済に使用できなければ多大なご迷惑をかけてしまいます。


そこで、不正検知システムが作動しても、判断し切れない取引に関して一旦は決済を通過させ、それと同時にSMSでお客様に通知するケースが出てきました。「念のため利用を確認してください」という使い方です。これは当初想定していなかったSMAPSの活用方法ですが、非常に効果的な手段になっていますね。


弊社の経営理念のひとつに「顧客満足主義の実践」という言葉があります。この理念を不正対策について当てはめるなら、「セキュリティと利便性とのバランスを取ること」が重要になってきます。SMAPSはその実現に貢献してくれています。


ありがとうございました!


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